ALTA療法(内痔核硬化療法)とは ~注射で治す「ぢ」の治療~
ALTA療法(ジオン注射)とは、排便時あるいは普段から肛門よりイボが出たままになっているような「脱出を伴う内痔核」に対して、薬剤を注射することにより、切らずに行う治療です。 現在ALTA療法は、内痔核治療法研究会で講習を受けた医師のみができる手技です。 薬剤の効果は高く、従来の切る手術と同じくらいの効果が期待できます。
イボ痔(痔核)とは 肛門には隙間なくぴったりと閉じる役割をする「肛門のクッション=痔静脈叢(ぢじょうみゃくそう)」があります。 排便時のいきみ、便秘や下痢などで、この「肛門のクッション」に負担がかかり、腫れたり、肛門から出てきたりする状態が「イボ痔」です。
1つの痔核に対して4箇所に薬液を分割して注射し、十分に浸透させます。
1週間から1カ月前後で投与された部分が小さくなり、脱出や肛門周囲の腫れもひいてきます。退院後もしばらく通院し、治療経過を確認することが必要です。
※ALTA療法は1979年に中国の痔治療の専門家、史兆岐教授の考案した「消痔霊」という薬が元になっています。 当院の髙村医師は、中国中医研究院広安門医院にて史兆岐教授より直接、消痔霊治療についての教示を受け、消痔霊による治療を国内に導入した、ALTA療法の第一人者です。 現在も臨床現場へこの治療法を普及するための指導的役割を担っています。 ※当院ではイボ痔(痔核)のみならず、切れ痔(裂肛)、あな痔(痔ろう)や直腸脱等、肛門疾患全般の治療を行っており、より痛みの少ない治療を心掛けています。