7月20日投票の参議院選挙が公示されました。今回は「医療」と「政治」について書きたいと思います。
現在、6割以上の病院が赤字になっています。そして、2024年の医療機関の倒産件数はリーマンショックの時期を超えて過去最多となりました。これは、病院の経営において物価や人件費は上がっているのに、病院に入ってくるお金はほとんど増えていないことによるものです。東神戸病院は老朽化しており、リニューアルを検討していますが、リニューアルに必要な資金も、この物価高のあおりを受けて上昇しています。(ほかの病院のリニューアルでは当初の計画より、かなり費用が高くなっています)
もともと、日本では、他国と比較しても医師数や看護師数は少なく抑えられてきました。
ある時、病棟で勤務する看護師と話をすると・・「食べることが基本ですよね。」「食事介助して完食してくれた時に、やりがいを感じる」とのことでした。
でも一方で、一人の患者さんに時間をかけられないことも事実であり、ゆっくり時間をかけて対応したくてもできない。患者さんのためによい医療をしたいと考える看護師の多くが、こうしたストレスの中で仕事をしています。
医師でも同じですよ。外来の3分間診療は、医師の手抜きでしてるわけではないのです。
よく、「高齢者」か?「若者」か?とか「医療・介護」か?「教育」か?みたいに、高齢者と若年者を対立させるような議論があります。でも高齢者・若者はトレードオフの関係にあるわけではありません。どちらも大事です。国の仕事は、高齢者、若年者関係なく国民の生活や暮らしを守ることのはず。財源だって、よく考えればあります。不公平な税制、大企業の膨らむ内部留保、そして増大し続けている軍事費。
医療者のはしくれとして・・医療や介護(今回介護について触れていませんが、悲惨な状況にあります)、生活を守るために政治を変えていくことが必要だと思うのです。