生活習慣病で通院中の方も対象に
東神戸病院では、神戸市が実施している「後期高齢者健康診査(健診)」を行っています。この健診は、後期高齢者医療制度に加入している方を対象とした年に1回の健診で、自己負担なしで受診可能です。内容は、血液・尿検査、身体測定、問診・診察などを通じて、生活習慣病や加齢に伴う健康状態を総合的に確認します。
例年との違い
これまで、糖尿病・高血圧・脂質異常症などで医療機関に通院されている方は対象外とされていましたが、2025 年度から制度が見直され、生活習慣病で通院中の方も健診の対象に含まれるようになりました。
この見直しには重要な意義があります。通院中の方でも、診療では検査項目が限定的である場合があり、脂質や腎機能、肝機能、尿検査、身体測定などの網羅的評価が不十分なことがあります。健診ではこれらを一括して確認でき、現在の健康状態をより正確に把握することができます。また、診察と結果説明は健診担当医師が行い、普段とは異なる視点で評価を得られる点も特徴です。
さらに、当院では、神戸市が実施している肺がん検診(胸部レントゲン)も、後期高齢者健診と同日に受診される方が多くいらっしゃいます。複数の検査を一度に受けることで、身体の状態を多面的に確認できる機会となっています。
今年度からは、受診券の持参も不要となり、保険証をお持ちいただくだけで受診できます。なお、生活保護を受給されている方は、この健診制度の対象外となっていますが、代わりに神戸市が実施する「市民健診」を受診することが可能です。詳細は区役所でのご案内となりますが、ご不明な点がありましたら、遠慮なく保健予防科までお尋ねください。当院でも制度のご紹介など、できる限りご相談に応じています。
なぜ?健診が大切か?
健診では、血糖値、HbA1c、脂質(中性脂肪・LDL・HDLコレステロール)、腎機能(eGFR)、肝機能(GOT・GPT・γ-GTP)、尿たんぱくなどの異常が明らかになることがあり、高血圧や糖尿病の進行、腎臓病や肝機能障害の早期発見につながることがあります。
また、医師の判断により、貧血の有無を確認するための血液検査(赤血球数、ヘモグロビン値など)が追加となる場合もあります。これらの疾患は初期では自覚しづらいため、定期的な確認が大切です。
健診の結果は書面でお渡しし、健診担当医師が丁寧にご説明いたします。ご不明な点やご質問にもその場で対応いたしますので、安心してご受診ください。
健康状態をしっかり確認し、これからの生活をより安心して過ごすための機会として、ぜひ当院の健診をご活用ください。
当院では、事前予約制にて受け付けておりますので、ご希望の方は保健予防科までお問い合わせください。
東神戸病院 保健予防科(院内27 番窓口)まで
平日9 時~ 16 時
◆ 直通 078-841-5673
◆ 代表 078-841-5731 ガイダンス2 を選択