「帯状疱疹とワクチンのお話」 健康ニュース11月より

瀧本和雄

帯状疱疹（たいじょうほうしん）は、水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも発症する可能性がある病気です。体の神経に潜んでいた「水ぼうそうのウイルス」が、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が落ちた時に再び活動を始めることで起こります。症状は、体の片側にピリピリとした痛みやかゆみが出て、その後に赤い発疹や水ぶくれが帯状に広がるのが特徴です。

特に50歳以上になると発症しやすく、約3人に1人が一生のうちにかかると言われています。発疹が治った後も「帯状疱疹後神経痛」という強い痛みが長く残ることがあり、生活に大きな支障をきたすこともあります。

予防にはワクチンが有効です。帯状疱疹ワクチンには主に2種類あり、50歳以上の方が対象です。接種によって発症や重症化を防ぐ効果が期待できます。副作用は一時的な腫れや発熱などが多く、重い副作用はまれです。

帯状疱疹は早期に治療すれば重症化を防ぎやすいため、「あれ？」と思ったら早めに受診し、まずは予防のためにワクチン接種を検討しましょう。