東神戸病院 外来 濱野 夏奈子さん
はじめまして。私は今年の2月に回復期リハビリテーション病棟から外来に異動してきました。4年目の看護師です。外来では、診察介助や救急対応、内視鏡、特殊検査など毎日様々な経験をしています。
いままで病棟では、入院中の患者さんとじっくり関わることが出来ましたが、外来では、限られた時間の中で患者さんと接するため、短い時間で何ができるのだろうと戸惑うこともあります。しかし、外来には継続して患者さんを支えられるという、病棟とは違った魅力があることを日々感じています。
当院の外来では、糖尿病教室を開催しています。教室は2日間の日程で行われ、医師や看護師だけでなく、管理栄養士や薬剤師、理学療法士など多職種がそれぞれの専門性を生かして、患者さんへ指導を行っています。糖尿病治療だけではなく、食事や運動、薬との付き合い方など、日常生活に取り入れられる内容が多く、参加された患者さん同士で会話が弾む場面も見られます。
今回ご紹介する患者さん(A氏)は、糖尿病教室に参加された方です。A氏は、東神戸病院の外来に5年ほど定期通院されており、最近では血糖コントロールが悪く、主治医から教育入院を勧められていました。本人の希望により、2回目の糖尿病教室への参加となりました。A氏は奥様と一緒に参加され、「自分が受けてみて勉強になったから、今度は妻と一緒に聞きたくて」と話してくださいました。前回の振り返りを行いながら、今後の過ごし方について一緒に考えていくことにしました。夫婦ともに揚げ物や甘いものが好きで間食が多く、前回は「食事は1週間頑張れたけれど、その後継続することが難しかった」と話してくれました。
栄養指導では、栄養士が実際の野菜の大きさを見せながら栄養素の話をしてくれます。また、一人暮らしの方にはお惣菜の工夫も説明してくれます。
また糖尿病の薬については、内服から週1回の注射剤が開始となっていました。しかし、副作用や薬剤費の負担が大きく「続ける事が難しい」と話してくれました。
教室終了後、奥様が食品交換表を持って買い物へ行き、食品を選ぶ際の目安として活用されたことを、外来に来られた際に話してくださいました。実際には継続することの難しさも感じていましたが、改めて無理なく続けられる方法を一緒に考えることが出来ました。
私はこの患者さんを通して、糖尿病療養では正しい知識を伝えるだけでは十分ではなく、その人の生活背景や価値観、体調、経済的な事情を理解し、一緒に続けられる方法を考えることが大切なのだと学びました。病棟では、退院という目標に向けて関わることが中心でしたが、外来では患者さんの生活そのものに寄り添い、長く支えていく必要があります。だからこそ、多職種やご家族と連携しながら、その人らしい療養生活を支えていける看護師になりたいと感じています。
外来へ異動してまだ数か月ですが、一人ひとりの患者さんとの出会いを大切にし、「また相談したい」と思っていただける看護師を目指して、これからも学びを深めていきたいと思います。
【きらり看学生 2026 10・11月号」